春藤大友本 七巻 五十八頁 解読テキスト      画像へ

▼赤字は春藤による朱筆記入   ▼青字は黒筆記入(春藤)      ▼***は虫食い等(春藤)    ▼@AB…は筆者注位置    ▼宗像本リンク
[右]
@るとし こりくにのくず 三十二たり さとくにのさ
とじ 九十六たり むれくにのとじ 二百八十八たり 
あめのくしあかるたまの命のみこ あおくもの命
のみこ あかるたまくもまきの命を ふたこしまの
たけるとし こりくにのくず 三たり さとくにのさ
とじ 九たり むれくにのとじ 二十七たり 
しまのしまゝゝに さとじと とじをおききて
あめのまつり くにのまつりを なさせたまイて や
[左]
れが くにちゝゝゝに あをひとくさを めで めくじに 
なで いやことに さきわイくだせと のりたまイ を
のもゝゝゝに それがくにゝ はなちやりたまイり
Aこゝに とよちがヤ可疑恐衍はらのうつど をのもゝゝゝに ひ
ひかりみちて あきのたりほ 八つかしび あまのます
びと さわゝゝに まき やまのうま まきやまうし さ
わこなし おほがイの たてるき すぐやにふとく
あをうなはらに さきわイ やまぬに さきわイ うつ
 
【注】 @前頁の続きで、たける、くず、さとじ、とじなどを任命して国々に派遣する。
Aそのおかげで、うつど(人民)の生活は豊かになったと続く。
この部分は宗像本十七綴十四章「人民の生計は豊かになる」に対応しているのであるが、
宗像本では十三章「人民の荷前を停止」という大友本にはない章が挿入されている。
豊になった人民が進んで「ぬのさき(貢物)」を船にのせて献上しょうとする。それを天津御子はやめさせるという記事である。
しかし大友本にはこの十三章はなく、十四章の中にも、このような話は見当たらない。

 
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