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第6章  妃の難産
 いやさきにこれのあまつみこ ひたかひこなぎさたけう
がヤふきあエず ななそぢよのみこと うぶみなハかむころづてもの
べたけのみことハ むそぢななよのあまつみこのみことのみこ
 むなかたひこのみことのみむすめ やのひめのみことをきさきにめさ
したまイき これのむなかたひこのみことのみははハほあか
りかしびのみことのみむすめ さなぎたかをひめのみこととまをす むかイめ
 わかしきさよりひめのみことハむそぢやつよのあまつみこのみこ
とのみまにまします またみめ たまなりひめのみことハ
つみはわかたねのみことのみこなり またのみめ たましきひめ
のみことハあかたてとしひこのみことのみこなり そばねめやたり
 こハおみのかみたちのみこなり これのときにひこ
みこみはしらます ひめみこよはしらます これのひこみ
このみつぶせのひこみこぞ あめのしたのひつきますかみ
なり そのあれませるときに みはは やのひめの
みことみはらみたまイて おおつちおつちにとりなし かむ
さエにちあきゆあきますからに うすきのおおの
はまにうぶみヤをみたてて うむかつきにみこしにります
 ここにしきりてみはらいたみたゑがたかりつれどみ
こあれませず かれ くすしどしきなみ くすりほりし
きなめども いつかひむかよ いたみおやみませ
で つイにかむさりましぬ ここにあまつみこのみこ
と いたくみなげきたまウことを なかとみみちしばのみこと 
みとしみつももいそぢまりのおきな そをきかして いよ
ぶせのまじこりなしたまエば みきさき やのひめの
みこといきたちかゑりたまイてのりたまイき こ
ハあがながゐのいめかとも ほあけのみこととウかみのま
イこしたまイて あがみこ いま あまつひつぎの
みこをはらみたり こハあがあまつおおかみたちにほま
れにぞある かれ たやすくうみまつるべウならじ
 こゆももかにあまつかむごとをかじりて これのおきなに
 そみつのかむこりをまじこりせ あをあきつねの
いかるかのやまのゑにいつかば あまつひつぎのとこしよを
まもらに とさけびますともイていめさめたるハい
きかエるかも とのりたまイき