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第１章　　天津御子、６９代彦の死を悲しみ心朦朧
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うえつふみみそぢむゆつつ
1　  上津文三十六の綴り
あまつみこみことなをりみヤしろかエ
2　  ここに天津御子の命直入の宮代に帰りた
みおやみこととこよめまが
3　  まイて御祖の命の常世に召させたまエる勾
たまみかかむりたかたまおおゆかしづあさ
4　  玉の御冠と貴玉とを大床に鎮めまつり朝な
ゆウしばさかいつ
5　  夕な暫しも離りたまわずて斎きまつりて
あしたみけゆウみけすさみなげ
6　  朝の御食夕べの御食も進びまさず御嘆
やおぼぼまかれおもイかねみことあめ
7　  き止まずて朧に在します故思金の命天
のこヤねみことあめのふとたまみことくさくさなごごと
8　  之児屋命天之太玉の命種々の和し言を
のほかれあまつみこみこと
9　  告り上したまイき故天津御子の命あヤ
※※
みころあいま
10　  かうヤかの御心も明かりまさねど今ハしは
つごひとひなえ
11　  つの月籠もれる日に迅く日並めもかかめ得
※
いくひふしぬなみだたもとひ
12　  で幾日かに経るらじ忍び涙に袂漬じにき
※
おもあ
13　  こハあるべくならじとウて面上けます
とこたがなあ
14　  常に違イませではららハ泣き明かさりま
※
まつらことあ
15　  すと真詳ばに言挙げまをす
※

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