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第１４章　　神意に因り結婚は沙汰止みに
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あまつみこみことやももかむとも
1　  ここに天津御子の命八百の上たち共
うべいなイみことわに
2　  に諾なイたまイてここに稲飯の命を王
すむこそばねかみみな
3　  主が婿となさしてそれの側禰の上の御名ハ
おおいかつちやきだみことみほきもゆらひこみことひわしきしゆイ
4　  大雷八分の命御祝蹌彦の命日鷲岸結の
みことみはしらかみそばだやそ
5　  命これの三柱の上側立てになして八十
かむだかみはなみこしヤめはや
6　  の大伴の長を放ちて御輿屋に召さして速
※
ひやまいたやまうどなこエ
7　  日の山に至りますにその山呻み鳴る声
※
いかつちなかれまそかみかむたかみみ
8　  雷如す故真添ゑの上大伴の上たて御
こしもたすすやまゆこ
9　  輿を持上げて進みますに山揺す凝らして
なきたぶいわをころおおつちさ
10　  並め木を倒し巌を転ばし大土裂けて
ないしりむないやかれみこし
11　  地震なす後向けば地震止む故御輿を
おおみヤかエあまつみこみこ
12　  大宮に還したまイきここに天津御子の命
とおみかみともふとまにうらごとつか
13　  臣の上たち共に太占の占事に仕エまつ
くにてるおおかみあまつたかみくらみあ
14　  りたまウに国照大神天津高御座に御顕
みかみうはぶおもほで
15　  れたまイて御髪を打ち羽振き面火照り
たけたけのあまつ
16　  い猛びに猛びて告りたまイつらく天津
ひみたねいなイみこととつよえびしはな
17　  日の御胤なる稲飯の命を外津世の夷に放ち
みたねくだふさかれとと
18　  て御胤を下すこと良わず故止めぬと
の
19　  告りたまイき

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